T・E・D・クラインの新刊!
Amazonより、T.E.D.Klein "Reassuring Tales"(Subterranean Company)[Amazon]が届く。アーサー・マッケンやH・P・ラヴクラフトの衣鉢を継ぐ正当派怪奇小説の名匠であり、極端に寡作なことで知られるホラー作家T・E・D・クラインの中・短篇集である。クラインの作品集が出るのは、処女短篇集"Dark Gods"(1985)以来実に21年ぶりのこと。限定600部のサイン本で、昨年末に出ていたのを先週になってようやく知った。そのうちもっと廉価な普及版が出るのかもしれないけれど、嬉しくてつい注文してしまったのである。手元に届いたのは、600部中の360番だった。
収録作は下記の10篇で、1970年代の初期作品と"Dark Gods"以後の新しい作品(といっていいのか?)が混在している。うち邦訳があるのは2篇のみ。
・Camera Shy
・Growing Things 「増殖」アル・サラントニオ編『999 Vol.1 妖女たち』(創元推理文庫)
・Curtains for Nat Crumley
・Magic Carpet
・One Size Eat All
・Ladder
・Well-Connected
・S.F.
・They Don't Write 'Em Like This Anymore
・The Events at Poroth Farm 「ポロース農場の変事」S・D・アニオロフスキ編『ラヴクラフトの世界』(青心社文庫)
実力に反して一般読者には知名度は高くない作家だし、目玉というべき中篇「ポロース農場の変事」が既訳だから、邦訳出版は難しいかなあ。
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