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2005/08/07

購書備忘録2005その42 メルヘン文庫?

 区の会館のホールで、長男と次男のピアノ発表会。といっても先生が私の妹なので舐めているのか、本人たちはそれほど熱は入っていない。中学に上がった長男はこれからは勉学に専念するとの理由で(ほんとかよ)、この発表会で卒業なのだけど、どう聞いても胸を張って卒業と言えるような仕上がりじゃないよなあ……。

 その後、こんな発表会のためにわざわざ出向いてくれた義理の母を見送りがてら、天王寺に出掛けて家族でお食事会。帰りに一軒だけ古書店を覗くと、棚の一角に《メルヘン文庫》という聞き覚えのない新書サイズの叢書が何冊か並んでいるのが目に留まった。

『ウンディーネ』などの有名なところから聞いたことのないようなものまで、ファンタジー小説と古典文学や民間伝承などががごたまぜになったラインナップなのと、装丁がいまいち冴えなくて少々不安な感じ。とはいえ、中身をパラパラめくってみた限りでは、どれもいい加減な本ではなさそうである。中にはこれでしか読めないものもありそうなんだけど、ファンタジーの書誌情報には疎いのでよく判らない。値段は手頃だったので、とりあえずW・M・サッカレー『バラと指輪』ウィリアム・モリス『世界のかなたの森』(どちらも1980,東洋文化社)を買うことにした。『バラと指輪』は創作長篇童話。所有者を美しく見せる魔法のバラと指輪を巡り、王侯貴族がドタバタする騒動を描いているとのこと。『世界のかなたの森』は、説明の必要もないだろう。訳者あとがきには、「原文のほとんど各パラグラフごとについている『小見出し』は本書では省略した」とあるから、抄訳ではある。

 もう一冊、デル・リー『謎の大陸アトランティス』(1971・8刷,角川文庫)も購入。新鋭の小型原子力潜水艦がアトランティス人の生き残りが住む海底都市を発見して──というジュブナイルSF長篇。角川文庫のジュブナイルSFというと赤い背表紙を思い浮かべるが、このころは白かったのか。初版は1968年で、3年後にもう8刷というのもちょっと驚き。そんなに売れそうな本には見えないのだが。

 帰宅後、ネットでメルヘン文庫について検索してみるが、断片的な情報ばかりでどうも全体像が掴めない。ごたまぜのラインナップが災いして、評価が定まっていないのだろうか。

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