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2005/07/03

古書を買わない旅だってあるさ

 愛・地球博の翌日は、名古屋市内を観光した。久屋大通公園名古屋テレビ塔名古屋城という、絵に描いたような観光コース──と言いつつ、実は『モスラ対ゴジラ』でのゴジラの襲来コースだったりする……。狙ったわけじゃないけど、何となくそうなった。やっぱり怪獣は、身長50mぐらいがいいですなあ。都市を蹂躙できるだけの破壊力を感じさせつつも、足下の人間と絡んで絵になる絶妙のバランスだと思う。平成ゴジラの100mは、でか過ぎるよ。
 その後は名古屋駅前の地下街に移動して、遅めの昼食にみそカツを食べた。初体験のみそカツは、珍味という感じでもなく、ごくふつうに美味かった。濃厚な甘さだが、ビールと良く合う。これならソース味のトンカツと併存して全国に広まってもおかしくないと思うのだけど、あのタレを作るのが難しいのだろうか? 
 昼食を済ませると、そのまま新幹線で帰阪。珍しく、地元の古書店には一軒も立ち寄らなかった。たまには家族サービスに徹することもあるのだ。名古屋ぐらいなら、後日一人で日帰り古本行脚も可能だし(費用を度外視すれば、だが……)。しかし、何も本を買わないのは癪なので、駅前地下街の新刊書店に入り、新幹線内で読むためのマンガを一冊だけ買った。

福島聡『機動旅団八福神』第1巻(エンターブレイン)[bk1][Amazon]
 近未来の不穏な日本を舞台に、軍隊に入って着ぐるみのようなパワードスーツ“福神”で戦うことになる若者たちを描く長篇マンガ。某誌のマンガ・レビューで誉められていたのを思い出して買ったのだが、いかにもマンガ・マニア向けなマンガで、どうも私には合わなかった。お好きな人には申し訳ないけれど、恐らくは作者が工夫を凝らしているつもりであろう箇所がどれも作為が見えすぎるような気がして、いちいち引っ掛かるのである。恐らく、マンガ慣れしている読者なら平気なのだろうが……。
 当たり前の話だが、マンガに詳しい人が誉めているからといって、必ずしも万人向けとは限らないのだ。もちろんそれは、私がこれまで書いてきたホラー系書評にも当てはまってしまうのかも知れないのだけど、マンガは表現の手法の幅が広い分、小説以上に好みが分かれる場合が多いのではないだろうか。

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