購書備忘録2005その16 『闇夜に怪を語れば 百物語ホラー傑作選』
bk1より、東雅夫編『闇夜に怪を語れば 百物語ホラー傑作選』、森銑三『新編 物いう小箱』、井上雅彦『ベアハウス』が届く。
東雅夫編『闇夜に怪を語れば 百物語ホラー傑作選』(角川ホラー文庫)[bk1][Amazon]
古典から現役作家までぬかりなく押さえた上に、評論やエッセイ・対談まで加えて「百物語的なるもの」を多角的に浮き彫りにする、ヒガシ調とでもいうべき構成のアンソロジー(収録作の詳細は、上記のbk1のリンクを参照)。畑耕一の「怪談」などは、初の文庫化ではないだろうか? 本書をきっかけに、古い作品にはやや冷たい印象がある角川ホラー文庫が変わってくれればと思う。
森銑三『新編 物いう小箱』(講談社文芸文庫)[bk1][Amazon]
知る人ぞ知る名手による怪談・奇談集の文庫化である。本邦と中国の古典からの再話を、計44編収録している。5編を追加している上に、書誌や年譜、解説が付けられているので、元版をお持ちの方も要チェック。
井上雅彦『ベアハウス』(光文社文庫)[bk1][Amazon]
何と熊ホラーである。しかも、動物パニックとかUMAとかではなく、スーパーナチュラルらしい。倉阪鬼一郎でも田中啓文でもなく井上雅彦だから、笑いの要素はなくて本気のはずだが……。
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