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2005/02/24

購書備忘録2005その13 『万物理論』

 bk1より、グレッグ・イーガン『万物理論』、牧野修『蠅の女』、山田正紀『サイコトパス』、恩田陸『ユージニア』、平山瑞穂『ラス・マンチャス通信』、大井篤『海上護衛戦』が届く。

グレッグ・イーガン『万物理論』(創元SF文庫)[bk1][Amazon]
『SFが読みたい! 2005年版』での紹介にそそられて注文した。「『万物理論』とは、すべての自然法則を包み込む単一の理論である」と聞いては、読まずにはいられない気持ちになるではないか。グレッグ・イーガンの小説は、まだ一つも読んだことがない──というより、実は80年代以降の海外SFはろくに読んでいないのである。ホラーを読んで、「これってSFでは?」と思ったことはけっこうあるんだけど……。

牧野修『蠅の女』(光文社文庫)[bk1][Amazon]
 カバーには「書き下ろし長編ホラー」とあるけれど、約200ページと中篇程度の分量。この手の薄い書き下ろし文庫は、祥伝社が走りなのだろうか? 単価としては割高になるが、長すぎると散漫になってしまいがちなホラーとは相性がいい刊行形態ではないだろうか。

山田正紀『サイコトパス』(光文社)[bk1][Amazon]
山田正紀のSFや冒険小説はだいたい読んでいるのだけど、最近のミステリはほとんど手付かずになっている。ジャンルの拘束力よりも書き手の個性の方が上回る作家なのはよく解っているのだが、山田正紀が本格的にミステリに進出した時期と、私が時評の仕事を受けてホラーしか読めなくなった時期が、たまたま重なったのだ。本書は著者あとがきによると、「サイコ・スリラーであり、ニューロティックなサスペンスであり、広義な意味でのミステリーであり、アクション小説でもあります」とのこと。

恩田陸『ユージニア』(角川書店)[bk1][Amazon]
これもサイコ系+αらしいが、ブックデザインがとにかく凄いと評判になっている本。実際手にとって見ると、確かに凄い……。中身も負けずに凄いことを期待。

平山瑞穂『ラス・マンチャス通信』(新潮社)[bk1][Amazon]
第16回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。帯によると、「カフカ+マルケス+?」の「異形の成長小説」とのこと。幻想小説の売り文句では、カフカはほんとうに人気者である。次点はボルヘス、乱歩あたりか? いわく言い難い作品が多いジャンルなので、仕方ないのかも知れないが。

大井篤『海上護衛戦』(学研M文庫)[bk1][Amazon]
太平洋戦争時に海上護衛総司令部参謀であった著者が、日本海軍の海上輸送防御のあり方を批判的に検証した本。昭和28年の初版以来、幾度かの改版を経ながら生き残り続けている名著とのこと。ネットの方々でいい評判を目にしたので、注文してみた。

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