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2005/02/08

購書備忘録2005その10

 仕事の出先で新古書店に立ち寄り、山村正夫『死神の女』とブルフィンチ『ギリシャ・ローマ神話』を買った。

 山村正夫『死神の女』(ケイブンシャ文庫)は、全5篇を収めた怪奇短篇集。この本は間違いなく持っていない。だが、収録作が持っている本とだぶっているかどうかは判らなくて、それを確認しようと思ったら、結局は自室の本の山の中に散り散りに埋もれている山村正夫の本を掘り出して、突き合わせなくてはならない。せめてどの本を買ったかは判るようにしておきたいと思ったのが、本ブログを始めた動機のうちの一つでもあるのだけど、やっぱり整理整頓は必要ですね。

 ブルフィンチ『ギリシア・ローマ神話』(岩波文庫)[bk1][Amazon]は、実用的な手引きを期待してではなく、野上弥生子の美しい訳文に惹かれて買った。手引きとして見ると本書の記述は簡略すぎるので、もっと優れた本がいくらもあるだろう。副題に<付インド・北欧神話>とあって、申し訳程度であるがこれらに関する記述もある。原書は"The Age of Fable"という題で、同じく岩波文庫に入っている『中世騎士物語』と併せて1つの書物なのだという。

 続いて新刊書店にも寄って、特撮雑誌『宇宙船』3月号(朝日ソノラマ)を購入。この雑誌の中身についていちいち語るととえらい量になってしまうので、いちばん気になっている映画ローレライについてだけ。
『ローレライ』は初めて本格的にCG特撮を取り入れた国産戦争映画になるわけだが、劇場で予告編を見た限りでは、潜水艦の描写はなかなか良いと思ったのものの、米軍艦隊の質感の乏しさに激しく不安を感じたのである。そして今回、『宇宙船』に掲載されたスチール(49ページ上段)を見て、その不安はますます強くなった。これでは絵にしか見えないように思うのだが……。30年も前の『日本海大海戦』のミニチュア艦隊よりも、リアリティの面では後退してはいないか? 映画本編を見るまで断定は差し控えるが、期待が大きかっただけに反動が来そうで恐いのである。

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