« 『来るべき世界』とアーサー・ブリス | トップページ | 不快だが魅力的『角の生えた男』 »

2005/01/18

購書備忘録2005その4

 bk1より、スタンリイ・エリン『最後の一壜』、野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』が届く。

 スタンリイ・エリン『最後の一壜』(ハヤカワミステリ)[bk1][Amazon]は、お懐かしや<異色作家短篇集>第2巻『特別料理』の作者の第三短篇集──第二短篇集も邦訳されているんですか、ちっとも知らなかった。本書は巻末解説(仁賀克雄)によると、初期短篇に較べて「意外性の重視よりも推理や捜査を主にした本格推理小説の構成になっている」そうである。

 野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』(光文社文庫)[bk1][Amazon]は、ほぼ全国規模の実地踏査に基づいた古書店ガイドで、著者の熱意には頭が下がる。ただ、それだけに完全網羅とは行かないので、そのつもりで使う必要がある。それと、この本でお勧め扱いの店は、公開されちゃったのだからもう穴場ではないわけだ(笑)。優良古書店情報は、これだけネットでの情報交換が普及したにもかかわらず、親しい者同士の口コミ以外ではなかなか伝わらない。古書マニアたるもの、自分の狩り場を荒らされたくないという気持ちは、誰しもあるからだ。それだけに本書は、不慣れな土地への旅行のお供もしくは古書入門者向けのガイドとしては重宝するだろう。

 プロフィールを見るまで気が付かなかったのだが、著者の野村宏平氏は、あの『ゴジラマガジン』(勁文社)を作ってた人だったんですね。何かと変わった雑誌だなあと思いつつ買い続けて、今でも揃いで持ってるのだった。

|

« 『来るべき世界』とアーサー・ブリス | トップページ | 不快だが魅力的『角の生えた男』 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 購書備忘録2005その4:

« 『来るべき世界』とアーサー・ブリス | トップページ | 不快だが魅力的『角の生えた男』 »