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2014/09/07

大ゴジラ特撮展

 阿倍野ハルカス内にある大阪芸術大学スカイキャンパスで開催中の「大阪芸術大学Presents 大ゴジラ特撮展~ゴジラ60年の軌跡~」を見てきた。

 こういう実物プロップの展示イベントは、なかなか大阪で開催してくれないのだが、今回は平成ゴジラ・シリーズを支えた大森一樹と川北紘一のコンビが大阪芸大の教授を務めているおかげで実現したようだ。キャンパスを利用したために東京での会場よりも若干狭く展示物も少なくなっているらしいが、それでもゴジラファンならば必見だろう。

 会場の配置はこんな感じで、特撮博物館と較べると規模ははるかに小さいものの、撮影可能箇所はこちらの方が多い。

 まず入口では、『ゴジラVSデストロイア』(1991)のゴジラジュニアが出迎えてくれる。

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 男前ですな。

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 平成コーナーのデスゴジ着ぐるみノーマルリペイント版(って説明で、解る人がどれだけいるのかな?)。これは特撮博物館でも展示されていたが、今回は撮影も許可されている。

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 中の人が入っていないので、ちょっと猫背なのがプリティ。

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 同じく平成コーナーの、『ゴジラVSメカゴジラ』版メカゴジラレプリカ。

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状態はよいけど、きれいな置物という印象。

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『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003)の三式機龍改の着ぐるみ。

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これは凄い迫力だった。

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『劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』(2005)の海底軍艦轟天号。

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オリジナルの昭和版轟天号と較べるとデザインはあれだけど(苦笑)、作り込みはかなり細かい。

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 特撮博物館がミニチュア主体という感じだったのに対し、こちらは怪獣の造形物がメインという印象。撮影は許可されていないが、ミレニアムシリーズのゴジラ5体や、スペースゴジラ、平成モゲラ、ファイナルウォーズ版のアンギラス、キングシーサー等々。新作海外版『ゴジラ』の宣伝も兼ねているから、子供が喜ぶ怪獣をたっぷり見てもらいましょうということなのだろう。

 もっとも感銘を受けたのが、『ゴジラ対ガイガン』(1972)で使われたキングギドラ着ぐるみの頭部であった。もはや崩壊寸前の状態で、あいにく撮影も許可されていなかった。しかし、単に東洋風の竜というに止まらず、般若のようなおどろおどろしい怒りの形相を採り入れることによって、宇宙から飛来した悪竜というキャラを強調してみせた見事な造形は、はっきりと見て取れた。

『三大怪獣地球最大の決戦』(1964)で利光貞三が作ったオリジナルのギドラ頭部がその後数本の映画の撮影で激しく損傷したために、『ゴジラ対ガイガン』撮影時に後継者の安丸信行が新造したとも言われているが、人気怪獣のイメージを損なわないようにオリジナルのデザインをできるだけ尊重しているように見えた。キングギドラは平成シリーズ以降も繰り返し新たなデザインで登場しており、それぞれに好きなつもりだったのだが、こうして昭和ギドラの顔を間近に見ると「ああ、これこそキングギドラだ。俺にとってのギドラはこれしかない」と思わずにはいられなかった。この展示会ではこのギドラ頭部を起点に2004年の『ゴジラ FINAL WARS』まで、小林知己、若狭新一、品田冬樹といった造形作家たちが様々に解釈して作り上げた怪獣像の変遷を追うことができるわけだが、やはり昭和時代の泥臭くも力強い造形にこそ、怪獣本来の荒々しい魅力があることを痛感させられたのであった。

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