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2005/06/30

購書備忘録2005その37 現代SF1500冊 乱闘編 1975-1995

Amazonより下記2冊が届く。
大森望『現代SF1500冊 乱闘編 1975-1995』(太田出版)[bk1][Amazon]
 著者が1987年から各雑誌に書いたSF時評をまとめた二分冊の上巻。なのに書名が「1975-」となっているのは、新たに1975年から80年代末までの翻訳SF出版史を書き下ろして収録しているから。他にもところどころに時代背景の解説が加えられていて、当時を知らない世代にも読みやすくなっている。
また、特に初期の方は、<乱闘編>という副題が伊達ではないアグレッシブさが面白い。リアルタイムの読書の手引きとしてはともかく、本書のように後世読み返すには、これぐらいの方が問題意識がはっきり判っていいように思う。

諸星大二郎『キョウコのキョウは恐怖の恐』(講談社)[bk1][Amazon]
 漫画家諸星大二郎の短篇小説集で、全5篇の怪奇短篇を収録している。昨年、新刊時に買い逃していたのを、定期購読している古書情報誌『彷書月刊』7月号の諸星大二郎特集のおかげで思い出して購入した。

 bk1からも、4冊。
『海上保安庁パーフェクトガイド』(学習研究社)[bk1][Amazon]
 海上保安庁を紹介したムック本。業務の概要や組織編成、巡視船や航空機など各種装備の解説を手際よくまとめている。日本を取り巻く国際情勢が複雑化しつつある中、海上保安庁は日本の海の安全を護って実戦にもっとも近い位置にありながら、老朽化しつつある巡視船を更新していく予算にすら事欠くのが現状なのだという。不審船事件や、マンガ『海猿』の映画化・ドラマ化のおかげで、以前と比べれば海上保安庁も国民に親しまれてきてはいるが、もっと注目されてしかるべきなのではないだろうか。

関山守弥『日本の海の幽霊・妖怪』(中公文庫)[bk1][Amazon]
 中公文庫の妖怪本。著者は1981年に物故した在野の研究家で、本書は遺稿を私家版として出版したものの文庫化だという。巻末解説によると、本書は海の怪異の豊富な伝承を丹念に集め紹介した文献としてたいへん価値が高いものの、現在の研究水準に照らすと怪異の解釈が幽霊に偏っているので、注意を要するとのこと。このように安易な提灯持ちに陥らない解説は、実際役に立つし読んでいて気持ちがいい。

朱川湊人『花まんま』(文藝春秋) [bk1][Amazon]
 全6篇を収録した怪奇短篇集。巻頭の「トカビの夜」は、怪獣ファン感涙ものだとか。怪獣ファン向けの小説というのは、かつてはそれほど多くなかったのに、最近はずいぶん増えた気がする。本書の著者もそうだが、ウルトラ・シリーズを見て育った世代の作家が増えたせいなのだろう。

デイヴィッド・イーリイ『大尉のいのしし狩り』(晶文社)[bk1][Amazon]
『ヨットクラブ』[bk1][Amazon]が好評だったらしく、晶文社からデイヴィッド・イーリイの短篇集第二弾が出た。全15篇を収録している。

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