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2005/01/05

超人バロム1・単純さの力

 夕食後に家族で『超人バロム1』DVDソフトVOL.1[Amazon]の第9、10話を鑑賞した。三男の幼稚園のお母さんたちの間でバカ受けし、又貸しで巡回しているのを妻が借りてきたもので、去年の暮れから掛かってようやくVOL.1の全10話を見終わった。

 バロム1を見るのは本放送以来約30年ぶり、再放送でも20年ぶりぐらいになる。本放送時には私の周りの子供はみんな見ていたので、かなりの人気番組だと思っていたが、物の本によると視聴率はそれほど高くなかったらしい。ちょっと意外である。妻も見ていたというし、幼稚園のお母様方も同世代なら見ていたようなのだけど、関西でだけ人気だったのだろうか?

 ともあれ、今見ても充分に楽しめる出来で、子供たちにもまずまず好評のようだった(親ほど熱心に見てはいなかったが……)。

 この番組の最大の強みは、迷いがないことだろう。ドルゲは絶対悪だし、それに対抗するバロム1は絶対善。焦点はドルゲがいかなる謀みを仕組むか、バロム1がいかにそれを打ち破るかであって、そこから脱線することが決してない。このシンプルな構造に徹しているために、ドラマ全体が非常に力強いのである。今見ると特撮はチャチだし善も悪も極端にデフォルメされた描かれ方で、失笑を禁じ得ないのは確かだ。しかし、それでもなおバロム1のかっこよさ、ドルゲと配下の魔人たちのおぞましさは、そのひたぶるさゆえに胸に迫るものがある。いたずらに話を複雑にして高尚ぶる最近のヒーロー番組とは対極にあると言えよう。

 もう一つ最近のヒーローと根本的に違うのが、どこまでも体力勝負な戦いぶりであって、飛び道具を使わないといったドラマ上の設定だけではなく、撮影の現場でも特撮というより生身のスタントが主体となっている。CGはもちろんのこと、合成もワイヤーもほとんどない。せいぜいトランポリンを使う程度で、生身の人間が跳び、格闘するのである。重力の制約に抗いつつ肉体がぶつかり合う様は、泥臭いものの最近の特撮には求めようもない重量感に満ちた迫力がある。

 単純さの力というものに、改めて感じ入った。

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